この本には「いかに生き延びるか」、すなわち何度転んでも、何度落とし穴に落ちても、どうにか立ち直るための再起の方法以外、何ひとつ記載されていないのです。
『発達障害サバイバルガイドーー「あたりまえ」がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47 ダイヤモンド社
今回は借金玉の2作目の著作を紹介する。
僕は第1作目より、こちらのほうが好みの内容だった。
内容は冒頭の引用の通り、困難な人生をどのように組み立てていくか、どのように日々を過ごすかが幅広いトピックで紹介されている。
章立てとしては、
- 生活環境
- お金
- 習慣
- 在宅ワーク
- 服
- 食事
- 休息
- うつ
となっている。
どの章も面白く読める内容だが、個人的に特に好きだったのが「お金」の章だ。
あなたはクレジットカードを使っているだろうか。
この本では、クレジットカードを家計簿代わりにすることをおすすめしている。
お金の管理ができない自分がクレジット? と思うかもしれない。
ただ僕は、この章を読んで、大学生のときにクレジットカードを契約した。
あなたにも参考になるかもしれないので、どういうことか説明していこう。
あなたは家計簿をつけられるか?
節約で大切なのは、まず自分がなににお金を使っているのか把握することだという。
これについては、おおむね同意できると思う。
ただ、今月なにに、いくら使ったか、あなたはパッとわかるだろうか。
少なくとも、僕はわからない。
なにに使ったのか把握しようとしたときに思いつくのが、家計簿だ。
いまはスマホのアプリも出ていて、買い物をしたその場でレシートの写真を撮り、データを保存できる。
でも、あなたは、そんなことできるだろうか。
買い物の都度、写真を撮るなんて、できるのだろうか。
僕は一度挑戦したことがある。
スーパーで買い物をして、レシートをもらう。
最近は袋詰めを自分でやることが多いから、すぐにカゴをもって移動するだろう。
それから袋詰めをして、写真を撮るとすれば、このタイミングだ。
でも場所はスーパー、後ろからは買い物を終えた後ろの人がすぐに来ることが多い。
僕はいったんレシートを買い物袋に入れ、家に帰って家計簿をつけようと思う。
あとはもうわかるだろう。
家に帰ってレシートを見ても、とりあえず後でやろうと思ってどこかに置く。
視界から消えたレシートは意識からも消え失せ、次に目にするのは1か月後か、半年後か。
たいてい、見つけるのは家計簿をつけるには意味がなくなった時期だ。
クレジット明細を家計簿代わりにしよう
そもそも、家計簿をきちんとつけられるような人なら、日常生活に深刻な困りごとを抱える可能性は低い。
これを書いている僕や、読んでいるあなたのように、生活がうまくできない人がどうすべきか?
クレジットの明細を、家計簿代わりに使うのだ。
クレジットカードの明細は、「日付」「店舗名」「金額」が必ず記載される。
場合によっては店舗名がわかりにくい場合があるが、それでも自分がなにかしらに使ったことはわかる。
ここが現金での利用と違うところだ。
自分がなにかに使ったことを、正確な日付を添えて間違いなく記録してくれる。
これだけでもなにに使ったかわからないお金がぐっと減るだろう。
現金はレシートをなくしてしまえば、いつ、いくら使ったのかすら追うことができない。
自分が買い物をするたびに自動で家計簿をつけてくれるのであれば、あとは気が向いたときに明細を見ればいい。
それだけで、自分がいつどこでいくら使ったのか確認できる。
細々したことが面倒な僕やあなたでも、これなら支出を管理できるようになる。
でもクレジットは怖いと思うあなたへ
便利なことはわかった。
でもクレジットだと使いすぎる気がするし、キャッシングだとかを無意気にしてしまいそうで怖い。
そういう気持ちもわからなくはない。
僕もクレジットを使ってみるまで、漠然とした不安感を持っていた。
でも、クレジットを使い始めて5年ほど経つが、使いすぎて怖い思いをしたことは1度もない。
そもそも支出の管理をする目的意識をもってクレジットを導入したのであれば、自然と明細を見る機会は増えると思う。最近は明細もwebやアプリですぐに見れるので、使用したら数日で反映される。
明細を見る習慣が身につけば、自分がいくらくらい使っているのかが漠然とでも把握できた状態になる。
そうなれば、自分を破滅させるほど使うことはないはずだ。
というか、支出を管理しようと思えるようなあなたなら、きっと明細を見る回数は多くなるし、それを基にして支出を調整しようとすると思う。
あるいは、明細を見たうえでどんどん使い込んで、翌月の支払いに困るようなら、それこそなにかしたの問題があると思う。
その場合は、医療機関にかかることも検討したほうがいいかもしれない。
基本的に、手遅れになってからより、まだ大丈夫だよ、という段階で見てもらったほうが予後がいい。
致命的なダメージを負えば、回復にはそれだけ時間がかかる。
クレジットカードは使いこなせば、強い味方になる
幸い、世間はクレジット全盛期だ。
最近はクレジットのみならず、QRやバーコードを用いた決済もたくさん出てきている。
それらはほとんどの場合、クレジットに紐づけて支払いができる。
チャージ式のものもあるし、自分にあったものを見つけてほしい。
また、現金にはない魅力として、ポイントの還元がある。
クレジットカードによって異なるが、利用額の0.5ー1%ほどのポイントがつくことが多い。
すべての支払いをクレジットに集約することができれば、月の支出は10万円を超えることもざらにあるだろう。
仮に1%のポイントとして、1,000円のポイントがつく計算だ。
これは現金だとない得点だ。
自動で家計簿をつけてくれて、お金までくれるというのだから、これを使わないなんてことがあるだろうか。
いまはたくさんのクレジットカードが発行されているから、ぜひ自分の生活にあったものを探してみてほしい。
そしてあなたの生活が、少しでも生きやすいものになりますように。